hakolove2の日記

アラフォー独女の悪あがき

堂場瞬一著『壊れる心』を読んで。

堂場瞬一さんという作家をご存知ですか?テレビドラマだと沢村一樹さん主演の「警視庁失踪人捜査課」や、仲村トオルさん主演の「アナザーフェイス」が有名でしょうか?私は刑事物のドラマを見ないので、残念ながら聞いたことある~程度です・・・。

 

が、この方の小説はけっこう好んで読んでいます。今回も、暇つぶしの本を図書館で探している時に見付けて、借りてきました。

 


 

 

交通事故に遭った被害者の家族を支援する警察官の話です。

小説の中では 「犯罪被害者支援課」という課が、存在するとのことです。実際にそういった課が警察組織にあるのか検索してみたところ、課の有無はわかりませんでしたが、「犯罪被害者支援」という、サポート業務はあるということがわかりました。

www.npa.go.jp

犯罪被害者とは、当事者とは限らず、被害に遭った(亡くなってしまった等)家族や同級生、同僚、ケアした医師など、とても幅広い範囲で対象となりうることが、この小説でわかりました。

 

それでふと、安倍元総理の蘇生に携わった奈良医大の関係者や救急隊員、SP、奈良県警の方々を思い出しました。かなりセンセーショナルな事件だったことは間違いありません。そんな中、それぞれの対応に不満を抱いた一般の方が多数、警察や病院にクレームの電話をして、業務を逼迫したと耳にしました。

 

後から、「あの時どうしてああいう対応をしたんだ!もっとこうすれば良いじゃないか!!」というのは簡単です。もちろんみなさんプロだから、安倍元総理を守り切れなかったことを検証し、今後に生かすことは重要だと思います。でも、この本を読むと、その場で対応に当たった1人1人が犯罪被害者になりうるのではないかと想像しました。

 

や、そもそも。一生懸命命を懸けて働いている方々を敬う心、忘れてませんか?

なんか最近、誰かを責める人(特にコ〇ナ関連)が表に出過ぎじゃない?そうじゃなくて、相手を敬い、ポジティブな発言をする人たちをもっともっともっともっといろんな場面で見たいです。誰かを責めるって、イジメの構造と何ら変わらないですよね。

 

と、非常にまじめな感想を覚える、でも大変テンポよくどんどん読み進められる小説です。機会があれば是非ご一読くださいヽ(^o^)丿