母と、東京以外の土地を2人で旅するのは初めてでした。
そんな母娘二人旅で人生初の緊急事態に遭遇しました。線状降水帯による冠水からの、乗っているバスの運行打ち切りです。
この日は、出雲大社に宿泊していて、10時過ぎに出雲市を出発、松江市に移動して、佐太神社に行く予定でした。お昼ご飯も佐太神社に着いてから食べるつもりです。
松江駅から宿泊先にタクシーで向かっている最中、「高齢者避難警報」が発動。ただ、地理感のない土地で、警報発動地域の地区名を文字で見ても、全くピンときません。
実は、この時警報が出ていたエリアに佐田神社もありました。この時点で気付くのが最適解でしたが、私たちは気付かず、旅館で荷物を預け、バスに乗り、佐太神社に向かったのです。
すると突然母が、「わぁっ!」と叫び、何かと思って外を見たら、波を打つように水がじゃぶじゃぶしています。バスの前方に座っていた乗客たちも、何やらざわついています。さらに、バスは冠水した場所をちょうど通過しているようで慎重に運行。おっと・・・。
道路を渡っていたお兄さんの膝まで水嵩が増している部分がありました。なんかこわ・・・。
冠水エリアを抜けたところで運転手さんから「このバスは運転を打ち切ります」とのアナウンス。目的地まで1/5程の地点です。
始めは「ここで降りてください」との指示でしたが、松江駅まで送っていただけることに。無線で会社から運転手さんに逐一指示が届きます。
ただならぬ状況ですが、客は、ここで焦って運転手さんに質問攻めにするのはナンセンスです。なぜなら、運転手さんは会社からの指示を基に、乗客に状況説明や提案、指示をします。
客が焦って運転手さんに詰め寄ったり質問攻めにしている最中にも指示は飛んできます。運転手さんは、その指示が聞こえないと再度聞き直すことになります。その時間が、緊急時には無駄になります。
地元の人は土地勘があるし、この後どう行動するのがベストなのか自分で考えられるかもしれません。旅行客は土地勘もなく、途方に暮れる人も多いと思います。こんな時こそ、客の冷静さが求められます。
騒いでも、運転手さんに詰め寄っても、解決しません。最悪な状況の中でも運行会社は何かしらの提案をしてくれるでしょう。にっちもさっちもいかない場合はあるかもしれませんが、その時は全員路ずれです。
なので、緊急時こそ客は冷静に、運転手さんの指示を仰ぐことが必要になります。
これはバスに限ったことではありません。焦る気持ちはわかりますが、深呼吸して落ち着きましょう。抗ったところで、状況は変わりません。
年始の爆発したJAL機内の映像が流れていましたが、大きな声で叫んでいる子供がいました。周りの人に与える心理的影響もマイナスでしかないですし、客室乗務員の指示が遮られ、対応が遅れる人が出るのは最悪です。
緊急時だからこそ、冷静になることは難しいかもしれません。それでも、そういう時こそ冷静さが求められます。
先日の、銃撃されたトランプ元大統領ほどの強靭なメンタルを鍛えるのは無理かなwって思います。でもあの事故を受け、トランプ元大統領への畏怖の念が生まれました。あそこまで強い必要はないけど、それでも取り乱すこともなく落ち着いて行動できる対応力は身に付けたいです。
そして何より、今回の緊急事態を受け、乗り物に乗る前には必ず
・トイレを済ます
・携行食の準備
・飲み物の準備
以上はしようと思いました。
それで、この日の結果ですが、私たちは回送車となったバスで、乗車したバス停まで送ってもらいました。
あのままバスが運行し続けて佐太神社まで行けてしまったら、夕方過ぎまで宿泊先まで戻ってこれなくなっていたことを考えると、不幸中の幸いなタイミングでした。
佐太神社はまたの機会にお邪魔したいと思います。